島内には電気も無く自給自足の生活で
観光客に民芸品の販売などで生計を立てている。
もっと素朴な生活を想像していたが観光地化された島は
観光客相手の駆け引きだけの現実を目の当たりにした。
アンデス山脈に囲まれた琵琶湖の12倍以上の面積を持つチチカカ湖。
ペルー南部からボリビア西部にかけて広がるとてつもなくデッカイ湖水湖。
湖と言うより海とも見える広大さ。
その湖の上で暮らすウル族。
大小合わせて240ほどの島は全てトトラで出来た浮島である。
近郊のプーノの港から乗合船でゆっくり走って30分。
辺り一面は葦のようなトトラと言われる水生植物が群生している。
その中をのんびりと浮島へと向う。
私達が上陸した島は5家族で18人が暮らしている。
大きな島にはホテルもあり、学校も教会もある。
島民は湖に生息する小魚を食料としているが
小さなボートで日用品を売りに来るので、
何不自由のない生活である。
飲料水は豊富な湖水を利用しているが
下水もまた同じであるのが気になる。
トトラの根っ子は白くそのまま食料にもなっている。
水深20m~30mの水上にトトラを浮かべ
杭を打ちロープで固定する工法。
家も箱型に組んだトトラをその上に置く簡単なものである。
標高3827mの富士山より高い所にある湖の上に浮かぶ島の上は、
ふわふわとして歩きにくく気分もあまり良くない。
この様な生活様式が何故生まれたのかは
500年ほど前のインカ時代にスペインの戦略により追われて
湖へと逃げ延びた結果である。