離島60めぐり---第52訪島(2)
仙酔島(せんすいじま)
●広島県 仙人が酔うほど美しい島
離島巡りも50回を越えると「あの島がいい」「この島をぜひ…」と自薦他薦の情報が寄せられる。
神戸に住む私の妹・林シゲ子(51)にぜひにと薦められたのがこの仙酔島。
沼隅半島の先端にある「鞆ノ浦」から市営渡船で5分(往復240円)周囲6キロメートルの無人島だ。
島には国民宿舎の他に旅館が1軒。
海岸沿いに遊歩道が続く。
海岸沿いに続く遊歩道
ダイナミックな色とりどりの花崗岩を眺めながらゆっくり…と歩く。
なるほど「仙人が酔うほど美しい島」だけあって小鉄と二人で景色に酔いしれた…。
四つの自然探勝コースがあり、前の海には「弁天島」「皇后島」「下加美島」などが手の届きそうなところに浮かんでいる。
縄文時代の産物『海食門』(岩穴)や玲岩(ひんがん)、流紋岩など岩石が入り組んでいる。
にわか“岩石博士”として、少し岩についてウンチクをかたむけておく。
◆火山岩=火口から吹き出して地上で急 速に固まった岩。
◆堆積岩=地上や海底で岩クズが固まった岩。
◆深成岩=地下深くでゆっくり固まった岩。
これらの岩と“会話”しながらゆっくり歩く…。
まさに別世界、頬に海からの心地よい風をうけ、自然につつまれる…至福のひととき。