離島60めぐり---第10訪島(3)

 渡嘉敷島(とかしきじま)

●慶良間諸島
_沖縄県  朝、ブラリと散歩に出てみたら人口300名足らずの小さな島だけに行き交う人がみんな気持ち良く「おはよう」と挨拶してくれる。
日焼けした顔に白い歯がまぶしい。


村の中で裸足の老人に出会った。
「なぜ裸足なんです?」といえば「気持ちがエエから。足の裏がマッサージされているようでナ…」と素朴な答えが返ってきた。

七九歳と聞いてまたびっくり。どうみても私(60)と2~3歳ぐらいしか違わない。


島の話を聞かせてもらっていると「どうぞ、ま、お茶でも」と誘われて家に上がりこみ、しばらく時間を忘れて老人の昔話を聞いた。
こういう“ピュアな時間”がどれだけ失われてしまったことだろう。

奥さんが出してくれた沖縄の手作りお菓子「あんだぎー(メリケン粉と玉子をねって揚げたもの)」の素朴な味…。

お礼をいって失礼するとき、はじめて名前をうかがうと金城幸治さんという。
名前も聞かずにシットリと話し込んでいたのだった。

しかも、わずか1時間前の出会いだったが、通りかかった近所の人に私のことを「いま友達になった大阪の池内さんだヨ」と紹介してくれた。
その“友達”という表現にジンときた。

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阿波連ビーチ

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