離島60めぐり---第33訪島(3)

 式根島(しきねじま) 

伊豆諸島_東京都  大地をナタでたたき割ったような深い断崖に囲まれその切り込みに湧く露天風呂『地鉈(ぢなた)温泉』。

全国温泉番付の「西張出横綱」にランクされ、潮騒と風の音を聞きながら地元の人は夜“月見の湯”とシャレこむという、まさに「湯とり」とはこのことだろう。

日本の島再発見_東京都_伊豆諸島_式根島_露天風呂番付と地鉈(ぢなた)温泉
(上)露天風呂番付 (下)地鉈(ぢなた)温泉

湯の温度は流れ込む海水を置いてある砂袋で調節するというダイナミックな海中温泉。
大地の裂け目の豪快な露天風呂に入るとまるで“仙人”のようだ。

周囲は大自然そのもの。一度入ると生涯忘れられない。
自然からの私への「誕生日プレゼント」だ。ありがとう…。


俳人・萩原井泉水はこの湯にひたり「病む人、湯の湧く岩をじっと抱いて…」と書いている。


|式根よいとこ三宅を前に、お湯のかげん を潮がする|とうたわれる『松が根“雅湯”』は港の近くで、船の出入りを見ながら湯に入るのは、風流そのもの。


すぐとなりに『足付(あしつけ)温泉』。

湯舟は海岸の潮溜(しおだまり)と区別がつかない。
つまり満潮の前後2時間が海水と混ざって適温となる。
この“風流さ”はまた格別だ。

これらすべての温泉は混浴だが水着着用。
しかも、この3つの温泉ともタダとはうれしい。

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