スペイン カナリア諸島
グラン・カナリア島
第八十八合栄丸(気仙沼)には26人の乗組員がいるが
その内5人が日本人であとは全員インドネシア人である。
諸島での滞在中、旨い大トロには何処の島でもお目に掛かれなかった。
やはりマグロは日本で食すのが一番だ。
あまりに大き過ぎる島を数時間で見るのは不可能と知り
島の生活を知る台所と日本食材を販売している
韓国食材店を覗き観光名所めぐりは諦めた。
現在のスペイン本土は16%の消費税がかかり
島では5%であるが全ての物価も本土より40%も安いのに驚く。
各島のどの空港も島には似合わない大きくて
立派であるが利用度はそれ程でもない。
あのスペイン産の高級クロマグロは
この港が漁場とはひとつ勉強になった。
昔は日本漁船が大挙としてマグロ魚にやって来た。
プエルト・デ・ラ・ルスの港には
復興後の気仙沼や高知から日の丸の旗を掲げて漁船が8隻、
停泊していた。
今では水揚げ高も40トンと制限され
アフリカ沖へと2カ月間、マグロを追いかける。
佐渡と奄美大島位の大あきさ
(半径50㎞の円形)
小さな大陸と異名を持つ島は山あり谷あり海・森・砂漠とある。
首都ラ・パルマスは雑踏で島ののんびりとした風情は無く
都会の喧騒そのままである。
市場には鮮度の良い魚介類が飛ぶように売れ、
野菜や果物も安くて質の良いものが並んでいる。
20年前には香港と同じくフリーポートとして栄え、
日本製品も税金が免除され驚くほどの安さであった。
カナリア諸島はグラン・カナリア島県とテネリフェ島県に別れ、
ランサローテ島とフェルテベンツーラ島がグラン・カナリア島県に属し、
ラ・ゴメラ島・ラ・パルマ島・エル・イエロー島がテネリフェ島県に属している。
諸島は二分され東は英国人が好み
西の私の滞在先のテネリフェ島県はドイツ人が占めている。
各県にカナリア州議会が於かれこの諸島でも
何処かの国に似た二重行政に嘆いているらしい