2024年3月28日(木) 22:38 JST

アメリカ合衆国 シシュマレフ島_セーパティムリバーアドベンチャー2

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アメリカ合衆国 シシュマレフ島(49島目)

シシュマレフ島の対岸の紅葉

本日の獲物

夜10時の美しい海

夜の10時に到着

フィッシュネットのテェック

カモの毛と内蔵の処理をするデニス

カリブーの角

寒さに耐えて2時間もボートの上で待つ小鉄

バギーの荷台には血の滴るカリブーの肉塊

カリブーの半身をボートへ投げ込むデニス

本日の獲物のカリブーの角

ロビーが迎えに行ってデニスと共に・・・

キャンプ小屋

待ちくたびれて座り込む筆者

シシュマレフの紅葉

ブルーべり・ブラックベリークランベリー

カリブを探しに行くデニス

当然の生活の知恵は水の貴重さを思い知らされる
食器を洗うよりスチロールの使い捨て
容器を使用するのもうなずける

太陽が水平線の彼方に沈み始める頃
ボートはやっと島に到着 

エスキモー人の顔は日本人の祖先と
よく似ていてとても親しみが持てる

大海原には我らのボートがただ一艘
シシュマレフ島に船先を向けている

ボートはスピードを上げ帰路へと急ぐ 
フィッシュネットのチェックも忘れず

,
魚のうろこと鴨の内臓は
海水で処理をしている

手袋をしていても凍るような冷たさも
素手で海水を使うエスキモー人に驚く

複雑な気持ちで血に染まった塊を
カメラに収めたが
多分明日の食卓にはお目にかかるのだろう

デッカイカリブーを仕留めた
デニスは満面の笑みを浮かべご機嫌である

日頃無口な彼はよほど嬉しかったのか
執念が実った

2時間30分船上で冷たい風に吹き晒されたが,
別に腹の立つことも無く
彼らと共に喜びを分かち合った

私たちは趣味の為
カリブーの写真の撮影に来たが
,

エスキモーは生きるため食料として獲る

銃で狙うかカメラで狙うか
目的は違っても北極圏で
,生きる為には

私もカメラを銃に持ち変えていただろう

現在は色々な食料を手にする事が出来るが
昔はカリブー猟が全てであった

アザラシもまた食料と越冬の為には
不可欠である

私たちには何も見えないが彼等には見えるのだ

エスキモーの生きる為の執念とでも言うのか
,
冬場の生き抜く為の生命力を感じる

遠くの方からサンドバギーのエンジン音が聞こえる
 バギーの荷台には真っ赤な血の滴る
「カリブー」の肉塊

大きな角は勲章でもあるかのように
頭蓋骨から切り離されている

誰もいない北極圏の草原は
改めて地球の広さを感じる 

時計は午後8時を過ぎているが
空は真昼のように明るい

遠くで銃声が三発轟いた 
それを合図にデニスからやっと
無線連絡が入る 

ボートでデニスのいる近くの岸へ移動 
膝まで水に浸かりながら遥か
彼方へと歩き出したロビー

じっとしておれずに歩いて丘の上に登って
探してみたが水平線まで物陰もひとつ見えない

丘の窪みに入ればその向うは死角になる 
諦めて待つしかない

紅葉の丘はブルーベリー
ブラックベリー・クランベリーの真っ盛り

 ベリーの絨毯の上に寝転び
小さな果物を口にした 

甘酸っぱい自然の香りは
口中いっぱいに秋を知らせる

川の流れは幾重にもなり
細くなったり広くなったり……

美しい紅葉の広がる丘に登り,
サンドバギーで探索に出かけるデニス

これで最後だからと言って丘の向こうに
走り去ったサンドバギーは
それっきり音沙汰なし

二時間を過ぎてもボートからの無線に応答なし
「何かあったのか?」…と
少し心配になってきた

Serpentime River

時刻はもうすぐ十時になろうとしている

バギーに繋ぐ荷車の周囲は海水で満ちている

沈み行く島を目の当たりにして
小鉄と二人複雑な気持ちで沈黙が続く

本日の狩の成果,鴨4羽,ホワイトフィッシュ4匹,
大型カリブー一頭……

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